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今日の話は、ベテランさんのフィリピン駐在史上トップ3に入るネタです。
長くなるので、2話に分けて書かせてもらいます。
2012~2013年くらいの出来事だったと思います。
その日は友達の誕生日。
駐在仲間と集まり、韓国レストランで誕生日パーティをしていました。
人数は確か8人くらい。
SOJU(韓国のクソ不味い酒)を飲み交わし、いい感じに酔っ払って1次会を終えます。
当然2次会はKTV。
マカティのKTVへ移動しました。
誕生日の当事者は次の予定があったので、ここでお別れ。
7名で店に入ります。
客の入りはまばらで、私達はステージ横の大きな席へ座りました。
それぞれ指名をして、更に飲みます。
普段は全くお酒を飲まないベテランさん。
ただし仲間と飲む楽しい雰囲気は大好きで、そこそこいい感じに酔いました。
なぜかサッカーボールを持ち歩いていた私達のグループ。
仲間の2人が、ステージ前の広くなっているスペースで、ボールの奪い合い(1対1)を始めました。
ステージには、指名嬢を横にはべらせた日本人男性がカラオケを歌っておりました・・・。
気持ちよく歌っていた客がいきなりキレます。
客『 テメーらふざけんな!! 』 ←確かこんな感じの言葉だったと思います。。
仲間2人に歩み寄り、相撲でいうところの ’’のど輪’’ 攻撃。
私達の席にも来て、
客『 人が気持ちよく歌って%$#=**?)@$#%&&**>!!!!!』・・・聞き取れませんでした(・・;)
場内騒然となります。
オロオロしていたKTVのマネージャー、ママさん。
確かに私達が悪いです。
マナーがなっていなかったですね。
100%私達が悪い。
ただ、暴力を振るわなくても、口で言えば分かる事です。
客は、ポツンとステージ前に置き去りにされたサッカーボールを遠くへ蹴り飛ばします。
この瞬間に、ベテランさんがフラッと立ち上がります。
頭では、私達が悪いと良く分かっていたのですが、暴力はやりすぎだろうと。
仲間に手を出されて、変な正義感が自分を振い立たせました。
ステージに戻り、指名嬢を隣にはべらせて再び歌い始める客。
私は黙って遠くに蹴飛ばされたボールを拾いに行きます。
ボールを回収して、大人しく席に戻るベテランさん・・・・・だったら良かったんです(・・;)
KTVで日本人客とちょい揉めした話で終わったでしょうから。
あろう事か、ボールをステージ上の客の前にセットして、思いっきり客めがけてシュート。笑)
客の太腿あたりにボールはヒット。
客は当然マイクを捨てて、私めがけて真っ直ぐと突進してきます。
条件反射って怖いですよね。
自然と空手の時に繰り返していた足刀が飛び出します。
客の胸辺りにクリーンヒット。
胸を軸に、頭と足が回転するようにステージの段差に後頭部を打ち付ける客。
現場にいた仲間の後日談、『漫画でしか見たことのない倒れ方してましたよ。』
次の瞬間、私は客の喉を右手で掴み、利き手の左手を強く握り、天高く振りかざしていました。
ベテランさん『 てめぇ、マジぶっ殺すぞ.. 』 ←今考えると、漫画の読みすぎのようなセリフで恥ずかしいです(・・;)
仲間に止められ(抑えられ)、席へ戻ります。
ただし、私の怒りは全然おさまらない。
席から客に対して怒鳴りつけます。
シーンと静まり返った店内に私の怒鳴り声が響き渡ります。
客も引くに引けない状況。
そりゃそうでしょう。
大好きな指名嬢に自分のカッコ悪い姿を見せてしまったのですから。
客 『 警察呼べ!! 』
私もそうですが、向こうも怒りがおさまりません。
しばらくして警察が店内にきます。
状況を説明する客。
当時、DUSITホテル前に、パークスクエアという立体駐車場があったんですね。
(今もありますね、綺麗にリノベーションされました。)
その頂上にポリスステーションがありました。
私はデビルマンさんと一緒にそこへ行きました。
私、デビルマンさん、客の3名は、同じ部屋で状況確認の調書を取らされました。
ちなみにデビルマンさんは私たちのグループのリーダーです。
今回の件に関して、自分が責任者だという理由で私に付き添ってくれた熱い人なんです。
調書を取っている段階で、警察から色々と質問される客。
ただ、英語が得意ではないようで、質問の意味を理解していませんでした。
その状況を見かねて、デビルマンさんが合いの手を入れます。
警察『 Where is your Residence? 』
客『 ・・・・・・ 』
デビルマンさん『 どこに住んでるかって。 』
と、こんな感じでした。
調書が取り終わり、マカティ消防署に併設している警察へ行きました。
調書を元に、私をどうにかしたい客。
必死に説明します。
で、結局、
警察『外国人同士のいざこざだから、お互いに話し合ってどうにかして。』
これが警察の回答でした。
拍子抜けしてしまった私。
時刻は朝5時くらいになっておりました。
警察を出て、客に一言。
ベテランさん『 お疲れ様!!頑張ってね!!!』
デビルマンさんにお礼を言い、コンドへと帰りました。
何もなかったかのように普段の生活にもどります。
自分の中では、これで終わったものだと思っていました。
事件から2日後、私の携帯に本社の上司から電話が入ります。
<続く・・・>